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戸籍の変更・訂正の手続について

戸籍の変更・訂正の手続とは

戸籍の変更の手続、戸籍の訂正の手続と一まとめにしましたが、いくつかの手続があります。そのうち当事務所では、下記の手続を受けたまわっております。

  • 氏の変更についての許可(戸籍法第107条第1項と第4項
  • 戸籍の訂正についての許可(戸籍法第113条)
  • 性別の取扱いの変更(性同一性障害法第3条1項)

氏の変更についての許可とは

氏の変更の許可の手続は、戸籍上の氏(姓)を、家庭裁判所の許可を得て変更する手続です。

手続の概要

戸籍法第107条第1項

やむを得ない事由によつて氏を変更しようとするときは、戸籍の筆頭に記載した者及びその配偶者は、家庭裁判所の許可を得て、その旨を届け出なければならない。

戸籍法第107条第4項

第一項の規定は、父又は母が外国人である者(戸籍の筆頭に記載した者又はその配偶者を除く。)でその氏をその父又は母の称している氏に変更しようとするものに準用する。

家事事件手続法別表第1の122

やむを得ない事由があるときは、家庭裁判所の許可を得て、氏(姓)を変更することが出来ます。

氏(姓)の変更は、名の変更と比較して、厳しく判断されるので、変更できない場合も多いようです。

戸籍法第107条第4項のケースでは、父又は母が外国人である場合で、その外国人の父又は母と違う氏(姓)であれば変更することが出来ます。

氏の変更許可の手続

氏の変更許可の手続は、ご自身の住所地を管轄する家庭裁判所に、申立書を提出することで始まります。

申立書の記載例は、こちら(東京家庭裁判所の場合)

家庭裁判所には、申立書のほかに、最低限下記の書類を添付して、申立します。

  • 申立人の戸籍謄本
  • 氏を変更することについてのやむをえない事由を証明する資料

また、同じ戸籍に15歳以上の人が記載されている場合は、その人の同意書が必要になります。

申立には、収入印紙800円と郵便切手(東京家庭裁判所の場合、申立時に368円分)が必要です。

参考:東京家庭裁判所の申立の説明

手続の流れ

  1. ご相談
  2. 現在の戸籍を拝見しながら、やむをえない事由の有無を検討をします。

  3. 書類の作成と収集
  4. 戸籍とやむをえない事由を証明する資料を用意して、申立書の作成をします。

  5. 申立書の提出
  6. 申立書作成後、家庭裁判所に申立書を提出します。

  7. 家庭裁判所の審尋
  8. 家庭裁判所から、審尋(家庭裁判所の面談)の日付を指定されます(通常、申立書を提出した日の10日から1ヶ月後)。審尋の日に家庭裁判所の職員(裁判官や調査官)と面談があります。

  9. 名前の変更許可
  10. 家庭裁判所が、やむをえない事由があると判断すると、家庭裁判所の許可をもらえます。

  11. 戸籍の変更届
  12. 家庭裁判所の許可書を添えて、住所地又は本籍地の市区町村の役所に氏の変更届を提出します。提出後、1週間~2週間程度で戸籍と住民票の変更が終ります。

戸籍の訂正についての許可とは

戸籍の訂正についての許可とは、戸籍の記載に誤りがある場合、裁判所の許可を得て戸籍を訂正する手続です。

戸籍法では、いくつかの手続がありますが、当事務所では戸籍法第113条の訂正の手続を承っております。

戸籍法第113条

戸籍の記載が法律上許されないものであること又はその記載に錯誤若しくは遺漏があることを発見した場合には、利害関係人は、家庭裁判所の許可を得て、戸籍の訂正を申請することができる。

戸籍法第114条

届出によつて効力を生ずべき行為について戸籍の記載をした後に、その行為が無効であることを発見したときは、届出人又は届出事件の本人は、家庭裁判所の許可を得て、戸籍の訂正を申請することができる。

戸籍法第116条は省略

家事事件手続法別表第1の124

事例としては、結婚や養子縁組の際に名前の文字を間違えられた、他の市区町村に戸籍を移した際に戸籍の中の一人が消えたり、生年月日がちがったり、といった事例があります。

変わった事例では、出生時に女性として出生届がされた後に医学的に男性であると判明したケース、間違って結婚する相手の姉妹の名前を書いてしまったケース、夫の氏を称するつもりが誤って妻の氏を称するとして婚姻届をしたケース等、色々あります。

改名の申立手続

戸籍の訂正についての許可申立は、訂正するべき戸籍がある地を管轄する家庭裁判所に、申立書を提出することで始まります。

申立書の記載例は、こちら(東京家庭裁判所の場合)

家庭裁判所には、申立書のほかに、訂正するべき戸籍を添付して、申立します。

戸籍から訂正の理由が明らかにならないときは訂正の理由を証明する資料、また訂正するべき戸籍に申立人の記載がないときは、申立人の戸籍と利害関係を証明する資料を添付します。

申立には、収入印紙800円と郵便切手(東京家庭裁判所の場合、申立時に1,634円分)が必要です。

参考:東京家庭裁判所の申立の説明

手続の流れ

  1. ご相談
  2. 訂正する戸籍を拝見しながら、訂正が可能かを検討をします。

  3. 書類の作成と収集
  4. 戸籍等の資料を用意して、申立書の作成をします。

  5. 申立書の提出
  6. 申立書作成後、家庭裁判所に申立書を提出します。

  7. 訂正の許可
  8. 家庭裁判所が、戸籍の誤りがあると判断した場合は、家庭裁判所の許可をもらえます。

  9. 戸籍の訂正申請
  10. 家庭裁判所の許可書を添えて、訂正する戸籍のある市区町村に申請所を提出します。

性別の取扱いの変更手続

性別取扱いの変更許可の審判申立とは、性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律にもとづいて、一定の要件を満たしている人について、性別を自分の心の性別に、法律上変更する手続です。

具体的には、お住まいの地域を管轄する裁判所に、審判の申立書を提出します。

変更許可をもらうためには

性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律で、定められている要件は、

  1. 20歳以上であること
  2. 現に婚姻していないこと
  3. 現に未成年の子がいないこと
  4. 生殖腺がないことまたは生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること
  5. その身体について他の性別の身体の性器に係わる部分に近似する外見を備えていること

2の現に婚姻していないこと、については、法律上の婚姻で、事実婚は含みません。また3の現に未成年の子がいないこと、については実子と養子ともに対象になります。

上記の要件を満たしていれば、申立の準備をします。

申立の準備

家庭裁判所には、申立書を作成して、審判を求めなければなりません。

申立書は、記載例のように、申立人の住所氏名、本籍地、性別の取扱いの変更許可を求める旨とその理由を記載します。

その他、申立書には、申立人の生まれた時から現在までの戸籍と医師の診断書を添付しなければなりません。また、手術証明書を提出を要求される場合もあります。

申立書には800円の収入印紙をはり、あわせて郵便切手(東京家庭裁判所の場合1,634円分)も用意します。

参考:東京家庭裁判所の申立の説明

手続の流れ

  1. 申立書と添付書類が準備できたら、裁判所に申立をします。
  2. 申立は、窓口または郵送ですることができます。申立書と添付書類に不備がなければ、家庭裁判所から、審尋の日付のお知らせ(呼出)があります。
  3. 審尋の期日に、裁判所に指定された担当の窓口に出向いて、裁判所の職員の審尋を受けます。
  4. 審尋のあと、問題がなければ、性別の変更を許可する旨の連絡があり、裁判所から、本籍の市区町村に性別の変更許可の連絡があります。連絡を受けた市区町村が、戸籍の変更をして、手続は終了です。
  5. 戸籍の変更の関係は、そこで終わりになりますが、戸籍の変更後、身分証明書や、健康保険と年金、生命保険、その他の契約の変更手続も必要になるので、抜けのないように手続をします。